チップLEDのパンク(断線)を防止します



 チップLEDのパンク(断線)を防止します

現在のチップLEDは明るさ、小型化、省エネ、コストダウンを求めて日々進化しております。その結果、チップLEDにもフロワーライフ(防湿梱包開封後の使用期限)が発生しました。

そのフロアーライフは72h〜168hが大半です。
よって防湿梱包を開封したチップLEDはフロワーライフ
(使用期限)内に実装しないとチップLEDが大気中の水分を吸湿し、フロワーライフを越えてしまいます。

フロワーライフを越えたチップLEDを表面実装するとリフロー時の熱でパンク(断線)します。
これを防止する際にはチップLEDを湿度5%RHのドライボックスに保管しフロワーライフ時間をストップ又はリセットして下さい。

○吸湿とパンク(断線)の詳細
 


 湿度5%RH以下のドライボックスによるチップLEDの防湿管理

実装残のチップLEDをIPC/JEDECに準拠した湿度5%RH以下のドライボックスに保管すれば下図の曲線Aの様に、チップLEDが大気中から吸着した水分を脱湿(リセット)出来ます。

よって実装後のチップLEDをマウンターから取りはずして湿度5%RH以下のドライボックスに保管し、フロワーライフ(使用期限)をストップ又はリセットさせる事によって、ベーキングなしでテープリール1巻、安全に使い切ることができます。




 チップLEDの吸湿・脱湿データ(フロワーライフのリセット例)
このデータは、チップLEDを実装現場で使用する場合を想定した、弊社の実験例です。
チップLEDの吸湿・脱湿データ
 

●試料:LED 3025
 (寸法3.0mm×2.5mm×t1.3mm)
 フロワーライフ168時間
●前処理:+60°Cで48時間のベーキング処理


温度30℃、湿度60%RHの環境下にチッLEDを 連続168時間放置した。

温度30℃、湿度60%RHの環境下に11時間 放置後、湿度3%RHの ドライボックスに13時間保管した。この動作を月曜日〜金曜日まで、5回繰り返しその後、湿度3%RHのドライボックスに61時間保管した。

ベーキング処理後 湿度3%RHの ドライボックスに保管。(これは、防湿包装開封後のチップLEDを そのままドライボックスに保管した状態と同じです。)




 湿度5%RH以下のドライボックスの運用方法
 

チップLEDはテープリール1巻き当り3000個〜6000個と多いのでフロワーライフ内に使い切るのはとても困難です。
よって実装後のチップLEDをマウンターから取りはずして、湿度5%RH以下のドライボックスに保管し、フロワーライフをストップ又はリセットして下さい。

 

この作業を繰りかえす事によって、ベーキング無しでテープリール1巻安全に使い切る事が可能になりました。

尚、実装残チップLEDをマウンターに取付けたままにしておくと、フロワーライフをオーバーし、リフロー時の熱でパンクします。




 チップLEDのドライボックス保管(フィーダ保管庫)

湿度5%RH以下のドライボックスでチップLEDを保管すればベーキングや再パックは一切不要です。

■テープリールのみの保管方法
フィーダーからテープリールを取りはずして、湿度5%RH以下のドライボックスの棚板上にリールラックを取り付け、このリールラックにテープリールを保管して下さい。

■フィーダーにテープリールを取り付けたままの保管方法(フィーダー保管庫)
フィーダーにテープリールを取り付けたまま、保管出来る湿度5%RH以下のフィーダー保管庫を使用すれば、テープリールの取りはずし及び取り付けの手間が省けポロ落ちも無くなりコストダウンが計れます。

特に工程の組換えの多い作業現場や1〜2日前の外段取り後の待ち時間の多い現場ではテープリールをフィーダーに取り付けたまま低湿度で保管出来ますので、次の工程時ジャストインタイムでマウンターにフィーダーをセット出来ます。




 フィーダー保管庫


DXU-580SF
P社製電動フィーダー設置例



DXU-580AF
Y社製メカフィーダー設置例



DXU-400HF
H社製電動フィーダー設置例




 チップLEDのベーキングについて

フロワーライフを越えてしまったチップLEDや履歴の分からないチップLED又は、納品時の防湿状態が悪い海外製のチップLEDなどは各メーカーの指示条件でベーキングしてから実装して下さい。




尚ベーキング後のチップLEDは必ず湿度5%RH以下のドライボックスに保管してフロワーライフを無期限にして下さい。





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